夜の街が景気のいい頃だったから

20年以上昔のことだろうか。



世の中は空前の焼酎ブームで、

それをベースにしアレンジされたカクテルが流行していた。




そのひとつにソルティードッグがあり、

奇抜なネーミングとグラスのフチにつけられた

スノースタイルという塩が目を引いた。


salt_on_glass




それから何年たっただろうか・・・










カラオケに合わせタンバリンを手が痛くなるまでたたき、

「いただきまーす」とお客さんの酒をごちそうになる。

毎日朝まで全開バリバリに水商売やってた頃だったと思う。






パブの経営者とはいえ10年後の自分の姿が想像できなくて、

ある種の悩みのようなものを感じていた。






「このままではいけない」

何か手に職を・・・と思い立ったのが


カクテル だった。








バーテンダーを志した平成元年

本物のソルティードッグが知りたくて、

勇気を出し、カクテルバーへ行った。





張りつめたキンチョー感の中、

一流のプロが作るカクテルに衝撃を受けた。





絞られた生ジュースで仕上げたカクテルの味わいはもちろんだが、

手際よくグラスのフチに塩をつける

バーテンダーの仕事ぶりに酔いしれた。

「何て格好いいんだ・・






さぞかし女にモテるんだろうなぁ~」







動機は不純な方が長続きする(笑)



意を決しバーテンダー協会の門をたたいたのが

25の夏だった。





当時、生のフルーツでカクテルを作る店は少なかった頃に


ソルティードッグをどう美味しくするか、


なんてことを

バーテンダー仲間と朝まで熱く語っていたっけ。




カクテルのすべてが輝いて見えてきたのも

このころだったと思う。



カクテルって、美味いし

何より素敵なんだよね。



・香りも楽しめるように少し大きめのグラスを用意する。


・塩はサラサラしてるものが好ましいが、

パウダー状のものはすぐ溶けるのでしょっぱく感じるし、

大粒だと口の中で溶けずにノドがイガらっぽくなる。




 おすすめはブルターニュ産 ゲランドの自然海塩で、

その塩は、太陽の力で濃くなった塩田の表面の膜を

ていねいにすくって作られる。

一番塩という、とても高価で

一流といわれるプロの料理人たちが

こぞって使うという代物だ。




一番塩はそのままだと湿っているため土鍋で軽く水分をとばし、

つぶして均一の粒にする。



・グレープフルーツは季節、品種、産地によっていろいろだけど、

できればフロリダ産の大きめで鮮度のいいものがおいしい。


まず外皮をむき、白いワタの皮もキレイにむく。


外皮をむいたところ


白い皮もむいて・・・


むいたところ






二つに割り、タネも全部取る。


タネをとります


このように


もう少しですよ・・・



皮には苦みが、タネには渋みがある。


ここまで下処理をすると、7分絞りでクリアーな味わいに。




絞ります





力いっぱい絞ると、実を包む皮からコクがでる。



レモンでグラスのフチをぬらしたら、

皿に広げた塩をつける。


キレイにお化粧



氷を入れウォッカを注ぎ、グレープフルーツで満たし、

軽く2~3回まぜたら、できあがり。


salty_dog






カクテルは、食事中にはあまり飲まないんだけど、

パスタや冷たいそばにも合うし、

ベースの酒をシルバーテキーラ、ジン、ホワイトラムに変えてもいける。



濃縮果汁還元100%や、皮ごと絞ったジュースとはわけがちがう。



このソルティードッグは、星3つです。
(自称)